【2022年12月更新】YOLOv5のインストール方法[物体認識ツール]

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YOLOv5とは

YOLOは物体検出を行うアルゴリズムです。YOLOはYou Look Only Onseの頭文字をとっています。
物体のトラッキングとはまた少し違い、オブジェクトと、それがなんなのかを検出することができます。

YOLOのHPより引用(https://pjreddie.com/darknet/yolo/)

自動運転などでは、人なのか、ペットなのか、車なのかといった、人間がものを判断するように物体を検出、分類します。

分類するアルゴリズムは複雑なので、ここでは説明は省きますが、調べてみると非常に多くのサイトで解説されています。

現在YOLOは大体隔年ぐらいのペースで新しいバージョンが出ており、今ではYOLO v1~YOLOv5、そして、2021年8月に新しいバージョンであるYOLO Xが公表されました。
バージョンによって何が違うのかは、細かい部分で大きな変更がありますが、基本的には新しくなるにつれて精度がよくなっていきます。

今回は十分な精度かつ、現在かなり情報が多くなり、導入しやすくなったYOLO v5のインストールと動作確認までのステップを紹介していきたいと思います。

インストール環境

OS : Windows 10 (macOS Montereyでもできました)
Python : 3.9.7 (3.6以降)
CUDA : 11.3

インストール方法

仮想環境の作成

Anacondaを用いて、仮想環境を作成します。
Anacondaをインストールしていない人は、インストールしましょう。

YOLOv5をインストールする際にはかなり多くのパッケージがあるので、仮想環境でインストールをお勧めします。
仮想環境の名前はなんでもいいのですが、今回は”Yolov5_env”とします。
anaconda promptで以下のコマンドを入力します。

conda create -n Yolov5_env python=3.9

これで仮想環境が作成されるはずです。
仮想環境に以下のコマンドで入ります。

conda activate Yolov5_env

CUDAのインストール

まず、機械学習のライブラリを初めてインストールする方で、YOLOの学習をGPUで行うおうとする方はCUDAをインストールしましょう。(CPUでの学習はありえないほど時間がかかるのでおすすめしません)
CUDAは公式サイトからダウンロードできます。

CUDAのバージョンは、PyTorchで対応しているCUDAのバージョンを確認してから、そのバージョンをインストールするといいと思います。
PyTorchの公式サイト

過去のバージョンをインストールするには、Download nowを押した後の画面で、下の方のResourcesのArchive of Previous CUDA Releasesでインストールすることができます。

最新バージョンでもできるかもしれませんが、取り合えず、PyTorchに合わせておけば問題なく動かすことができると思います。

インストールされているかはwindowsで、「システム環境変数の編集」を開き、詳細設定>環境変数と開き、
CUDA_PATHからはじまるパスがあるか確認しましょう。
Vの後の数字がバージョンを示しています。

PyTorchのインストール

まず、インストールする前に、pipの更新をしておきましょう。
Anaconda Promptで仮想環境に入り、以下のコマンドを実行します。

python -m pip install --upgrade pip

PyTorchの公式サイトに行き、自分の環境に合ったインストール方法を選びましょう。
しかし、ここで問題となるのが、Packageの欄で、ここではpipを選択しましょう
condaでインストールするとその後でエラーが出てしまいます。

Run this Commandのコマンドをコピペして、仮想環境にインストールします。

インストールが終わったら、以下のコマンドでPyTorchがインストールされているか確認しましょう。

pip list

この中に、torchが入っていればOKです!!!
一応動作確認として、pythonを起動し、以下のコマンドを実行してみましょう。

import torch
print(torch.cuda.is_available())

出力でTrueと出れば問題なくインストールできており、torchをGPUで動かす準備が整ったということになります。
(Macに導入する際やGPUがないパソコンには、Folseと出てきますが、imortが出てきたら大丈夫です)
エラーが出たらもう一度、インストールを見直してみましょう。

YOLOv5のインストール

GitHubからYOLOv5のファイルをダウンロード(クローン)します。

git clone https://github.com/ultralytics/yolov5

gitコマンドが使えない方は、gitをインストールするか、YOLOv5のGitHubからファイルをダウンロードします。

次に、以下のコマンドをAnaconda promptの仮想環境で実行します。

cd yolov5
pip install -r requirements.txt

最初のコマンドは、GitHubでダウンロードしたyolov5のフォルダに移動するコマンドで、gitコマンドでインストールした人はこれで大丈夫ですが、直接サイトからダウンロードしたかたはそのディレクトリに頑張って移動しましょう。

ダウンロードしたyolov5のフォルダには”requirements.txt”というファイルがあり、ここに必要なパッケージが入っているので、これを読み取り専用で開き、記載されているパッケージをインストールするコマンドが二つ目のコマンドです。

インストールが終了したらどんなパッケージがインストールされたか確認しましょう。

pip list 

かなり多くのパッケージがインストールされたと思います。
一旦これでYOLOv5のインストールは完了です。

動作

動作確認として、元々yolov5のフォルダに入っているデータで確かめてみましょう。
Anaconda promptで仮想環境に入り、cdコマンドでyolov5のフォルダに移動します。

そして、以下のコマンドを実行します。

python detect.py --source ./data/images/ --weights yolov5s.pt --conf 0.4

detect.pyがyoloを使って、物体認識するプログラムです。
sourceで物体認識してほしい素材があるフォルダのパスを指定します。
今回はyolov5に入っているimagesの画像を用いました。

weightsでどのモデルを使用するかを選択します。
今回はyolov5.ptを用います。

confではどれぐらいの尤度(Likelihood)で物体を認識するかを示します。
これに関しては、機械学習を勉強する際によく出てくる言葉です。
わからなければこのままで問題ないと思います。

実行すると、yolov5のフォルダのruns\detect\expに認識された画像が入っていると思います。
このようにしてYOLOv5では物体認識が行われます。

直面したエラー

ModuleNotFoundError: No module named ‘torch’

Yoloを動かそうとしたときにこのようなエラーが出ることがあります。
これはPyTorchが利用できていない、モジュールが見つからないというようなエラーです。

このエラーが出た際には、まず仮想環境でtorchがインストールされているかどうか確認しましょう。

pip list

ここにtorchがなければPyTorchをインストールしましょう。
あるけれどうまくいかない、よくわからないというときは、pythonを起動し、PyTorchをインポート、利用できているかみましょう。

import torch
torch.cuda.is_acailable()

利用できる際には、Trueと返され、うまくいかないときは、上記のエラーが表示されるかと思います。

エラーの原因として考えられる一つとして、PyTorchをcondaコマンドでインストールしているという可能性があります。
PyTorchはcondaコマンドでインストールしているけど、他のパッケージはpipコマンドでインストールしていると上記のエラーが出てしまうことがあります。

その際には、condaコマンドでtorchをアンインストールし、pipコマンドでインストールしなおしましょう。

モジュールが見つからない問題は、インストールする際のコマンドがpipなのか、condaなのかごっちゃになっている可能性があります。
今回はpipで統一していますが、常にどのコマンドでインストールしているか気にするといいでしょう。

リンク集

Anaconda
CUDA
PyTorch
YOLOv5 GitHub
YOLOホームページ

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