(*この記事は2021年12月20日に更新しました。)
こんにちは。
大学に入ったら絶対3Dプリンター買うぞ!!って言って4年生になった今、やっと購入することができた生物学を専攻している金欠大学生です。
授業、研究活動で忙しくバイトもそんなできるわけではなく、金欠な中、ずっと夢だった3Dプリンターを購入しようと決意しましたが、お金は無駄にしたくないし。。。。
妥協して決めても、またいいものが欲しくなったりするし。。。
納得のいくものが欲しいと思って、ひたすらWeb、そして工学に詳しい大学の人に聞いたりし、調べ抜いた上で購入しました。
3Dプリンターが欲しい!と思っていざ検索してみると、1万円台のものかた100万円以上するものまで非常に多くの機種があります。
どれがいいのかなってすごい悩むことがあるだろうし、実際のところどこが違うのかわからないかと思います。
この記事は、「家庭用3Dプリンターを趣味で欲しいけど、どんな点に気をつけて選んだらいいのかわからない」
「結局どれ買えばいいの?」
と悩む人に向けて自分の選んだ理由も含め話していきたいと思います。
何が違うの?
値段の幅が数万円から数百万円まで幅広く、何が違うのかというのが非常に疑問に思うと思います。
まず、前提として、印刷の精度や制作物の綺麗さは3Dプリンターの値段によって大きく変わるということはあまりありません。
制作物の精度や綺麗さは印刷方式によって大きくは変わりますが、同じ方式であれば極端に変わることはあまりありません。
基本的に印刷のやり方はFDM方式(熱でフィラメントを溶かして積み立てていく)か光学式(光で固める)かの二種類であり、一般的に光学式の方が綺麗(作った跡が目立たない)で精度が良く、FDM方式は手軽に作れるというメリットがあります。
この二つの違いについてはまた次回のブログで説明します。
印刷の精度や綺麗さは、3Dプリンターにどのように印刷させるかの詳細な設定によって決まります。
なので、安いプリンターでもちゃんと設定すれば綺麗に印刷できますし、高いプリンターで適当に設定をすると印刷すらできないということもよくあります。
では、値段によってどのような部分が変わってくるのか。
それはズバリ+アルファにあたる機能です。
いくつか例を挙げると
- 使えるフィラメントの種類が多い
- 印刷できる大きさが大きい
- wifi機能がついている
- ステージヒーターがついている
- フィラメントノズルが二つあり、二つの素材で印刷できる などなど
基本性能に加え、どのようなオプションがつくかで値段が変わっていきます。
自分にはどんな機能がついてて欲しいかを考えて選ぶと自ずと機種が絞られてくると思います。
選ぶ基準
でも、そもそもどんな機能があるかわからないし、何があると便利なのかがわからないというのがあります。
そこで、気にした方がいいポイントをいくつか紹介していきたいと思います。
印刷サイズ
何を作りたいのか、どこに置くのかによってサイズが変わってきます。
大体3Dプリンター本体の大きさは、作りたいサイズ X 1.5倍~2倍 程度の大きさになります。
小物入れやペン立てであれば小さくても大丈夫ですが、ヘッドフォンスタンドやケースなどを作ろうとする際にはサイズを考えなければなりません。
購入して思ったのは、大きすぎると印刷するのが大変で時間もかかるのであまり印刷する機会はありませんでした。
でも、ヘッドフォンスタンドを作った時には、かなりの大きさが必要で、大きいの買ってよかったと思いました。
大きいと複数のパーツを同時に印刷できるメリットもあります。
使える素材の数
素材によって溶かす温度が変わってきます。
光学式の3Dプリンターだと光で固まるレジンだけしか使えませんが、FDM方式だとよく使われるPLA樹脂、ちょっとPLA樹脂よりも硬いABS樹脂、ちょっとゴムっぽい質感のTPU、さらにはカーボン繊維が使えるものまであります。
種類が多くなればなるほど、値段も高くなっていきます。
基本的にはPLA樹脂とABS樹脂が使えることが多いです。
僕はほとんどPLA樹脂しか使わず、それで不便をしたことがないので、いくつか使えるのは必要ない・・・かも?
フィラメントを送る機構の数
機種によってはフィラメントを出すノズルが二つ、もしくはそれ以上ある機種があります。
これは、複数の素材を使うことができ、制作物の場所によって色分けしたりすることができます。
また、最近よく使われるのは水溶性フィラメントというものがあり、それをサポート材にし、複雑な形状でも作ることができるものがあります。
サポートは制作物を作る上で絶対に考えなければならいことですが、水溶性フィラメントを使うことでサポート材の跡が残らず印刷できます。
ただ、ノズルが複数あることで、制作物によってはノズルが当たってしまうということもあるみたいです。
ステージが加熱できるかどうか
この機能は格安の3Dプリンターにはあまりついていない機能です。
ノズルを加熱し、フィラメントを溶かし形作っていきますが、ステージが加熱されることによって溶けたフィラメントがステージにくっつきやすくなると同時に、制作物が剥がれにくくなります。
また、制作後は温度が下がるので、ステージから制作物が剥がれやすくなります。
僕自身、この機能の恩恵は驚くほど受けていて、制作物がしっかりとステージにくっついているからこそ、大きなものを印刷してもずれず、また縦長のものでも印刷することができます。
本体の構造
箱型か、剥き出し型か。フレームはアルミ製かプラスチック製か。
箱型であることによって製作中の匂い(特にABS樹脂)を防ぐとともに、中の温度をある程度高く保つことができるので、制作物が急冷されることによる変形を防ぐことができます。
剥き出し型である場合には、全方向から確認することができます。また、ノズルが詰まった時などにアクセス性がよく、メンテナンスが非常にやりやすいです。
フレームの合成に関しては、3Dプリンターの動作の安定性に関与していきます。
金属で作られたフレームなどであれば剛性がしっかりしており、非常に安定しています。
ただ、重くなるので、動かしたりするのは結構大変になります。
操作性
結構忘れてはならないのは、3Dプリンターの操作性です。
ただのボタンしかないものから、液晶とボタンのタイプ、タッチパネルのものまで幅広くあります。
安い3Dプリンターにありがちなのは、タッチパネル式と書いてあって操作しようとすると、タッチパネルの操作感があまりにも悪いということがあります。
これはこれでストレスになりやすいです。
タッチパネルの操作感は口コミを見て、微妙な評価があったら警戒しましょう。
個人的にはタッチパネルは非常に触りやすく、説明書などなくても直感的に操作できるのでおすすめです。
その他
その他として、wifi機能とカメラ機能を紹介したいと思います。
wifi機能は、3Dプリンターで印刷するデータをwifiを通じて転送することができます。
基本的にはUSBやSDカードに入れて、直接3Dプリンターに差し印刷しますが、wifi機能があればそう言った手間を省くことができます。
カメラ機能は、3Dプリンター内にカメラが設置されてあり、外出先などで、制作物の状態を確認することができるというものです。
外出中に何時間も3Dプリンターを動かすことになる人にはカメラ機能はあると良いかもしれません。
おすすめ機種
Creality Sermoon D1
実際に僕が使っている機種です。
この機種は周りが囲われているタイプでありながら、周りが透明なので全方向から制作物を確認することができます。
フレームはアルミ製なので、非常に剛性もしっかりしています。
ステージがZ軸方向に動くため、制作物が印刷中にずれるといったことがなく、また動作音も非常に静かです。
ベッドの横に置いていますが、動作しながら昼寝ぐらいなら問題なくできます。
印刷サイズも280*260*310mmなのでかなり大きいものも印刷することができます。
操作はタッチパネルです。非常にわかりやすいです。
使える素材はPLA, ABS, TPUであり、wifiなどの機能はないため、シンプルに性能のいい3Dプリンターという印象です。
問題点は、フィラメントをノズルに差し込むときに少しコツがいります。
初めてやると10分ぐらい悪戦苦闘するかもしれません。
それ以外に関しては特に不自由なく使っているのでとても満足しています。
値段は10万円しないぐらいの値段で家庭用としては少し高いですが、性能としては十分値段以上です。
Creality Ender-3 V2
おそらく5万円以内で購入できる機種で最も性能が良く、かつ使い勝手のいい製品だと思います。
印刷サイズは220x220x250mmであり、対応素材はPLA、TPU、PETGです。
基本的な性能は揃っており、ステージは加熱機構があり、操作もタッチパネルです。
本体は金属製で、剛性もしっかりしています。
ステージ下には収納があり、そこにいろいろなツールをしまえるのもこっそり嬉しい機能の一つ。
本体価格は5万円以下であり、家庭用3Dプリンターの中でも安いものの中に入ると思います。
これを購入すればとりあえず不満はないだろうという機種であり、とりあえず3Dプリンターを買ってみようという人はこれをぜひ買ってみてはいかがでしょうか。
Original Prusa i3 MK3S+ 3D printer
Prusa i3というチェコの会社が作っている3Dプリンターです。
ここでは3Dプリンターを3Dプリンターで作っているというのが特徴で、会社の工場が自社製の3Dプリンターで溢れているそうです。
世界的に有名な3Dプリンターであり、10万円程度の3Dプリンターの中では最もおすすめされる最強の3Dプリンターです。
組み立てキットと組み立て済の二種類があり、組み立てキットの方が10万円程度で購入できます。
基本性能に関しては、文句なしで、ステージの加熱、印刷時の動作音も静かです。
印刷サイズは250×210×210 mmと大体事足りるぐらいの大きさです。
この機種のすごいところはノズルの加熱温度が非常に高く、使える素材が非常に多いです。
PLA, PETG, ASA, ABS, PC (Polycarbonate), CPE, PVA/BVOH, PVB, HIPS, PP (Polypropylene), Flex, nGen, Nylon, Woodfill などなど。
個人的な唯一の難点は、操作性です。
実際に操作してみたことはないのですが、タッチパネルではなく、ダイアルでの物理ボタン操作。
画面は文字しか表示されません。
操作に慣れるまで、少し時間がかかりそうです。
基本スペックだけで言えば、20万円以上する3Dプリンターを優に超えていると思われます。
僕もSermoon D1かこの機種かで非常に悩みました。
ちなみに、Amazonにはありませんが、PrusaのホームページにはOriginal Prusa MINI+もあり、これも印刷サイズは小さい分、値段も5万円程度に抑えられていて非常にいい商品です。
Flashforge Creator Pro
Flashforgeは日本で結構人気な3Dプリンターの会社であり、調べてみるといろいろなところで紹介されています。
その中でも今回はCreator Proという機種をお薦めにあげます。
この機種は2つのノズルがあるため、先ほど述べた二種類の素材を同時に印刷で使うことができます。
しかも本体価格は約8万円ほどと、家庭用としては決して高くない値段設定がなされています。
使える素材はABS、PLA、HIPSなどであり、印刷可能サイズはW:227×D:148×H:150mmと少し他の機種と比べると小さいです。
フィラメントを置くところは後ろ側にあり、前面からは目立たないです。
ただ、ちょっとフィラメントを変えたりするのがちょっと大変です。
操作は物理ボタンと文字のみ移る液晶で、操作性はタッチパネルほどよくはなさそうであるが、慣れれば十分につかえるのと、日本語サポートや、日本で使っている人が多いことから調べればずぐに操作方法などは出てくるので、あまり困ることはないでしょう。
前面覆われているため、温度管理は非常に行いやすいですが、印刷物の確認が一方向からしかできないのと、メンテナンスは少しやりにくいです。
しかし、この値段で二つの素材が使えるというのは非常に魅力的です。
ここに紹介した以外にもいい機種がたくさんあります。
ぜひ参考にしていただければと思います。
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