人生を変えるキーワードは「移動」(なのかもしれない…)

著者 長倉 顕太さんの本である「移動する人はうまくいく」という本を書店で見かけ、読んでみた。
その所感を本ブログでは書かせていただけたらと思う。

「移動する人はうまくいく」長倉 顕太 著

全体の所感

まず、この本は非常に読みやすいということである。もともと読書がそこまで得意ではなく、読むのもかなり遅いと自負している自分がかなりスラスラと読むことができたからである。

だいたい200ページ読み切るのに2-3日はかかるし、そもそも読んでいる間に内容に興味がなくなって途中で辞めてしまうことが多々ある。
ただ、この本はそんな僕でもトータル3時間ほどで読むことができた。
個人的にはかなりびっくりしている。

本の内容になるべく触れないようにするが、所感を述べる上で最低限の内容の紹介はあるため、新鮮な気持ちで読みたい人は読まないほうがいいかもしれないです。

本書のキーワードとなっている「移動」を中心に、「人生を変えたくば、動け!!!」と言っているような本である。(あまりにも簡略化すると)

内容は本書のまえがきにもあるが、万人に受け入れられるような思想ではないし、もちろん批判もくると思われる。
しかし、僕は共感するし、そういった生き方もあるから合う人にはバッチリと合うのでは?と思う。

内容には胡散臭さは全くなく、著者が本気で自信の思ったことを綴っているように思える。

また、自己啓発本あるあるであるが、すればいいことはわかるが、それをじゃあ具体的にどうやって実現するの?という部分に関しては、あまり詳しく触れられていない ということが非常に少ない本だなと思った。

じゃあ明日から何をしますか?というのにしっかり答えてくれるからこそ、個人的には多くの人に読んで良かったと思える本になるのではないかと思う。

合意点と相違点

本書は6章構成であるが、個人的な感想として、4章以外には概ね合意であり、4章だけはちょっと納得しきれない部分が多いと感じた。

1-3章は本当にわかりやすく書かれていた。
(ここから偉そうな文章になってしまうが、ご容赦願いたい。)

世の中を批判的にみている点、そしてしっかりと物事に対しての視点が第1者視点でもあり、俯瞰視点でも書かれているというのがとても理解しやすい点であった。

普段生きていると忘れがちになるようなことから、その視点は確かに外側から見たらそうだよなと納得させられるので、自身の状況を鑑みて、自分が今の人生を変えるべきなのか、何が足りていないのか等、考えさせられる内容であった。

4章については、具体的に何をしたら良いのかが書かれているが、筆者視点だからこその内容であり、自分自身には当てはめにくいなというのが正直な感想である。

しかし、そのまま当てはめにくいというだけであって、視点を変えれば良いし、むしろそれ以外の選択肢を自身で考えるという面においては十分であると思う。

その後に関しては、1−3と同じ感想である。

本書を読んだ後の自身の考え

「移動」がテーマであるということはタイトルからもわかり、タイトルに非常に共感したからこそ本書を書店で購入したというのが背景にある。

そして、自分自身の考えが筆者とかなり近しいという面も本書が読みやすかったものの一つであると思う。

典型的な生き方を生きる ことへの批判ともいえると思う。
僕自身は楽しい人生を送りたく、そして人と同じような人生を送りたくないというモットーがあることから、典型的な生き方にどうにかしてハマらないように生きたいと願っている。

誰しもが一度は思ったことであると思うし、そのように動いたことがあるだろうけど、それをやりにくい社会の構造や文化があるのではないかと考えさせられた。

それの善悪については最近自分は疑問視している。

成功するには という本には端的によく、日本の文化はダメだ、海外へ行こう! ということが書かれていると思う。そして、鎮撫からの脱却 を目指そう!というような具合であろうか。

本書では、もっと論理的かつ流石に上記のようにまでは書かれてはいない。
ただ、結局のところ一般人から脱却することが成功への道であるように思える。

それはそうなのであろう。
いわゆる成功者はマイノリティなので、それになるには、マジョリティからの脱却は必要である。

ただ、マジョリティの文化や考え方のおかげで、社会が成り立っているという事実もある。
日本がなぜこんなにも治安がいいのか、一般教養が広く浸透しているのか。

それは文化やシステム、考え方など日本の在り方ありきだからこそであると思う。

だからこそ、日本は海外と比較して悪い という部分ばかり目が行きがちであるが、なぜそうなったのか、そうなったからこその利点というのもあるはずであるというのが最近の気づきである。

本書で作者は、海外に住むことで日本の良し悪し、海外の良し悪しが見れるようになったとも言っていた。

当たり前であるけど、忘れがちなことだなーと思う。

おすすめ度

本書のおすすめ度は

★★★★☆

である。

人生を変えるには、そういう考え方もあるんだ、というのを知るのがまず第一歩である。
その上で、この本は非常にわかりやすく、そして次に行うべき行動の指針も示されていると思う。

ただ、人生を変えたいと思っていない人にとっては必要のない情報なのかもしれない。
そのため、万人におすすめとまでは言えないことから、星四つだなと個人的に思う。

非常にいい本であり、個人的にはとても楽しく読ませていただいた。

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